私は大切な場所を3箇所持っている。
自分の故郷である千葉県の下総台地と、現在住んでいる北鎌倉。 それに長崎。
長崎は20代の後半に福岡から転勤し、3年半、過ごした。佐世保重工業の救済劇、諫早湾干拓問題、被爆問題などを取材した。自分の将来の仕事の方向性を確立してくれた思い出深い場所だ。しかも、妻の実家があり、息子二人は長崎で生まれた。
長崎はまさに、私の第2の故郷である。先月、その長崎に3年ぶりに3泊4日で行ってきた。せっかくである。写真付きで、「ガイドブックに載らない長崎の粋」な部分を紹介したい。
ガイド役は、このHPをサポートしてくれている生粋の「長崎っ子」であるサラリーマンスタイル・ドットコムの平野恵子代表だ。
□サラリーマンスタイル・ドットコム
http://www.salaryman-style.com/
▽潮風の匂いが外洋そのものの出島ワーフ
3年前に長崎を訪れたときはまだなかった。東京のお台場や、横浜のみなとみらいと同様、ウオーターフロントである。
でも、決定的な違いがあった。出島ワーフは海水の透明度の違いもさることながら、潮風の匂いが、外洋そのもののような印象を受けた。潮風が心地いい。一日いても飽きない。
三菱重工業長崎造船所、稲佐山にはそれぞれに思い出がある。懐かしい。
出島ワーフから眺める夕陽は、きっと素晴らしいに違いない。今回は時間がなくてかなわなかったが、次回はビールグラスを傾けながら、沈む夕陽をじっくりと眺めてみたい。
▽想像力を刺激する大浦国際墓地
出島ワーフから歩いて大浦地区へ。ただし、お目当ては超有名なグラバー邸や大浦天主堂ではない。
大浦国際墓地だ。
規模の大きい横浜の外人墓地に比べれば、こじんまりしているが、一つ一つのお墓が個性的だ。そこに眠る人たちの生前がどうだったか、想像力をかき立てられる。
周辺の坂道と路地、商店街がいい。すごく懐かしい場所に来た気がして、気持ちが落ち着く。時間の流れが、生活する人の本来のリズムに合っているからだろう。中川鮮魚店で脂のたっぷり乗ったイサキとヒラメを買った。白身の魚はやはり長崎に限る。電話で注文すれば、宅急便で届けてもらえるという。
□中川鮮魚店(店主・中川清治さん、妻ミドリさん)
住所 長崎市上田町7−9 電話095-826-3373
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大浦国際墓地案内板 |
大浦国際墓地 |
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商店街 |
中川鮮魚店の新鮮な長崎産の魚 |
▽県庁坂周辺の「ビッグ・ママ」と「たてまつる」
県庁坂周辺に平野さん、お勧めの店が2店ある。
一つがおしゃれな定食屋の「ビッグ・ママ」。 「おばあちゃんに食べさせてもらった食事を食べさせたい」と考えて始めたお店だという。
食材はすべて有機無農薬。でも「美味しくなければ意味がない」と平野さん。玄米定食がお勧めだ。おかずの品数も多く、栄養のバランス、味、見た目もいい。体にいいこと間違いなしだと思う。デザートも充実している。
実は「ビッグ・ママ」の店主が、「花の匂いのするキャベツ」の名付け親なのだ。
□私の元気の源―美しいバラとタフな野菜―
http://www.kitakama-yusui.net/5/w.htm
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「ビッグ・ママ」の看板 |
「ビッグ・ママ」の玄米定食 |
「たてまつる」は、手づくり雑貨と長崎学書籍の店である。
この場所に 鎖国時代、長崎西奉行所があったため、「たてまつる」という店名にしたという。店内には長崎文献社の書籍が勢揃いし、かつて出島に荷下ろしされた薬草で染織したショール「出島染」や、一枚一枚手焼きによるポストカード「ボクのナガサキ地図ができるまで」など、個性的な商品が並ぶ。長崎らしさを強調した商品のデザインと色合いに心が惹かれた。
□「たてまつる」
http://www.e-bunken.com/docs/tatematuru2.html
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「たてまつる」の店内 |
「たてまつる」のバック |
▽ 花月の「花御膳」5200円!
丸山にある花月は全国的にも珍しい「史跡料亭」である。
坂本竜馬ゆかりの「竜の間」があり、この部屋には竜馬がつけた刀の傷跡が床柱に残っていることで有名だ。
長崎のNO1料亭だから、建物、庭、料理も申し分ないが、お値段も張る。サラリーマンが、家族揃って花月で食事をするにはかなり勇気がいる。でも平野さんから耳寄り情報が寄せられた。なんと、平日の昼のみだが、ランチタイムがあるというのだ。
さっそく、妻の両親を伴って出かけてみた。あった。松花堂風「花御膳」が、一人5200円。
坂本竜馬直筆の書などを展示しある集古館では「坂本竜馬」と当時、日本一の美女にも「対面」できる。
□花月
http://www.ryoutei-kagetsu.co.jp/introduce/index.html
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花月の門前当 |
坂本竜馬の絵(花月・集古館) |
当時、日本一と称された美人の絵
(花月・集古館) |
▽雲竜亭は一口餃子のパイオニア?
長崎に訪れた際、必ず立ち寄るのが、一口餃子の雲竜亭だ。
市内に何軒か支店があるが、思案橋店をお勧めしたい。40年以上前に開店した。
食べやすさを念頭において、一口餃子を商品化したという。今でこそ、一口餃子はポピュラーになったが、当時は珍しかったはず。一口餃子のパイオニアなのかもしれない。
タマネギがたっぷり入っている。タマネギの甘さが好きだ。それと必ず頼むのがキモニラ。キモもニラも歯応えがあって、本当に美味しい。単純な料理なのに、どうしてこんな味が出るのだろう。不思議だ。
□雲竜亭
http://r.gnavi.co.jp/Mg/60/3009660.html
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雲竜亭の一口餃子 |
雲竜亭のキモニラ |
【参考】
諫早から知床への旅part1
http://www.kitakama-yusui.net/5/u.html
諫早から知床への旅part2
http://www.kitakama-yusui.net/5/v.htm
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