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  私の元気の源―美しいバラとタフな野菜―



 時々、「(歳のわりに)元気ですね」といわれることがある。自分では普通だと思 っているのだが、もし、そういうふうに、見えるのであれば北鎌倉の自然のお陰だろ う。
 時間があれば、自宅の裏の六国見山やこの向いの台峯の中に入る。そして、自宅の 庭でバラを育て、借りている畑で野菜をつくっている。

▽バラはデリケート
 バラは地植えと鉢植え、あわせて20本。6年前、静岡県の沼津市のバラ園を取材に 行った際に、苗と土を買って帰った。本を読んだり、バラの名所である鎌倉文学館、 横浜の港の見える丘公園、東京の日比谷公園などを時々、のぞいて参考にしている。
 バラはデリケートだ。実際に、きれいに咲かせ、かつ手入れするのは非常に難しい 。言えるのは手をかければ、その分、リターンがあること。もっと時間がほしい。で も、香りで気持ちが安らぐし、美しい花を見ていると楽しい。いろいろな花を育てて みたが、どうもバラが自分にはしっくりくる。

▽花のにおいがするキャベツ
 野菜は六国見山の長窪地区で借りていた畑(メニュー「マイ・オピニオン」の「聖 護院ダイコン」参照)が、宅地開発が始まるので、返還をよぎなくされたので、自宅 から4キロ離れたところに借りた。畑の土は粘土質で非常に重たい。お天気が続くと カチンカチンなる。雨がふるとぐちゃぐちゃになる。
 扱いにくいが、この土で育つ野菜はものすごくタフだという気がある。ダイコンで そう思った。堅い土の中へ、大地のエネルギー吸収しながら、食い込むような形で、 成長していく。かつて梅林を開墾して、畑にしたという。小高い丘の上にある。四方 を林に囲まれている。林にはヤマザクラが何本も生えている。
 ヤマザクラが散る時、花吹雪になって畑の野菜たちに降り注ぐ。この春、ここで収 穫したキャベツを何人かに差し上げた。その中の一人の方が「このキャベツ、花のに おいがする」と口にしたとか。鋭い感性を持った人だと感心した。完全有機、無農薬 でつくっている。土を耕すとミミズがにょろにょろしている。

 *「私の元気の源」は5月に掲載しましたが、バックナンバーに残しておきません でしたので、再掲載します。前回掲載した時は、サトイモ(アカメ)が芽を出したば かりでした。今回はこのこのサトイモが立派に成長し、収穫できるようになりました ので、写真を入れ替えました。サトイモは4月に種イモを植え、収穫が11月です。結 構長丁場です。それだけに収穫の喜びがあります。(了) 




美しいバラ1(ルージュメイアン)


美しいバラ2(ツルバラ)


サトイモ(アカメ)の芽(5月)


元気に育つサトイモ(7月)

収 穫期を迎えたサトイモ(10月)

ダイコン(10月

 

 

 

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