竹内 謙様
2001年9月5日
北鎌倉湧水ネットワーク 代表 野口 稔
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要 望 書
◎高野台緑地の史跡公園化について
9月2日、宅地造成工事が行われている高野台の中世の石切り場の遺跡の見学会が 、行われましたが、なんと1000人の市民が見学に来ました。現場はまさに足の踏み場
もない程、込み合いました。この遺跡の調査を大本組から請け負い、この日の説明役 の田代郁夫・東国歴史考古学研究所所長は「20年近く鎌倉市やその周辺で、発掘調
査をやってきたが、見学会にこれだけの人間が集まったのは初めてで、驚いている」 と顔を紅潮させながら解説していました。親子づれも多く、小さな子供達の嬉しそう
な顔が印象的でした。
史跡の意義付けですが「特に有名人ではなく無名の石工の作品というか生産の場が 、これだけ大規模に姿を見せたことに大きな意味があります。鎌倉石を切り出した中
世・近世の石工集団については、多くのことが不明です。石切の実態を知る上で興味深いです」(田代所長)とのことです。
でもこの遺跡は、事業者の大本組の説明では「記録保存という目的は達したので、 市民に公開しました。明日からでも、遺跡は取り壊します」とのこと。これだけの市民がこの遺蹟を見るために、足を運んで来ました。現場はJR北鎌倉駅から、徒歩15
分の距離です。史跡公園として残すことができたなら、市民の憩いの場、あるいは新たな観光スポットとして、北鎌倉の街の活性化にも役立つと思っています。高野台緑地の史跡公園化の具体的検討をお願い致します。
*10月の鎌倉市長選への出馬が確実と見られていた竹内市長は、結局出馬しなかった。この要望書にも何ら答えることなく、「環境自治体」とか「市民主義」という耳障りのいい言葉を残して、去って行った。
高野台緑地は大本組の説明通り、跡形もなく破壊され、生活道路を土砂を積み込んだダンプカーが走り去っていく。開発という名の破壊が、古都北鎌倉で進行していく。
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▲生活道路をダンプが走る |
▲史跡には1000人の市民が |
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▲開発という名の破壊が進む! |
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